【吹奏楽部の定演を応援】定演ポスターをつくろう!〜その5 PowerPointでポスターをつくるための基本設定と基本操作

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もしも、ジブリキャラクターが吹奏楽団だったら。
フルートに「耳をすませば」の月島雫、サックスに「紅の豚」のポルコ、「千と千尋の神隠し」の千尋はユーフォニアムで。トランペットは「天空の城のラピュタ」のパズーで決まり!
そんな妄想をしたことがあります。
吹奏楽部のみなさーん、今日も練習お疲れ様です。

さて、福岡県では3月に定期演奏会を実施する学校がとても多いです。
3月に定演を予定している学校は、早いところでは9〜10月頃から定演の準備を始めています。アンコンに高文連に定演……。夏のコンクールの時期とはまた違った忙しさがありますね。

福岡県の中高吹奏楽部の定期演奏会開催時期の棒グラフ

福岡県の中高吹奏楽部の定期演奏会開催時期

吹奏楽部の定期演奏会を応援すべく、定演準備に役立ちそうな情報を連載形式で紹介していきます。

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前回までの内容

ポスターをつくる準備として、「その1」ではポスターに掲載すべき情報をまとめました。

「その2」では、ポスターデザインのアイデアを考えるためのヒントを紹介しました。

「その3」では、伝わるデザインのコツをいくつか紹介しました。

前回は、ポスター作成に使えるアプリやツールを紹介しました。

今回は、前回紹介したアプリの一つ、「PowerPoint」でポスターをつくる場合の基本設定と基本操作を紹介します。

ここで使用しているPowerPointは、Windows版のOffice365です。PowerPointのバージョンによって画面の内容が異なる場合があります。

PowerPointとは

PowerPoint(パワーポイント)」は、Microsoft社がリリースしているプレゼンテーションソフトです。

本来は、スライドを作成して発表するためのソフトですが、ポスター作成にも使えます。

文書作成ソフトの「Word(ワード)」でもポスターを作成できますが、PowerPointのほうが文字や画像などを直感的に操作できるので、ポスターのような一枚物のデザインをするときはPowerPointがオススメです。

ポスターをつくるための設定

PowerPointの起動

パソコンのデスクトップ画面(パソコンが起動して最初に表示される画面)にPowerPointのアイコンがあれば、それをダブルクリックして開きましょう(PowerPointはオレンジ色の「P」のアイコンです)。
デスクトップ画面にアイコンがなければ、Windowsマークをクリックして、PowerPointを起動しましょう。

これがPowerPointを開いた最初の画面です。

PowerPointのスクリーンショット

PowerPointのスクリーンショット

レイアウトを白紙にする

プレゼンテーションのスライドを作成するためのソフトなので、「タイトルを入力」という、“ここに文字を入力してね”といったような画面から始まります。

ポスターをつくる場合は、この枠は邪魔なので、画面上部の「レイアウト」をクリックして、「白紙」にしておきましょう。

PowerPointの操作画面

[レイアウト]ー[白紙]をクリック

「タイトルを入力」という枠がなくなり、自由にデザインできるようになりました。

レイアウトを「白紙」にしたPowerPointの画面

レイアウトを「白紙」にしたPowerPointの画面

用紙の設定をする

プロジェクターや大型モニタなどにスライドを投影してプレゼンテーションすることが想定されているので、初期設定ではスライドの縦横比がモニタの画面比率と同じになっています。

ポスターをつくる場合は、用紙の縦横比と異なりますので、このままでは印刷の際に不都合が起こります。用紙の比率と同じになるように設定しましょう。

画面上部の「デザイン」タブをクリックして、右側にある「スライドのサイズ」をクリックし、「ユーザー設定のスライド」をクリックします。

PowerPointの操作画面

[デザイン]ー[スライドのサイズ]ー[ユーザー設定のスライド]をクリック

幅と高さを指定します。
学校の定期演奏会のポスターはA2サイズでつくられることが多いです。A2サイズで作成する場合は、幅「42cm」、高さ「59.4cm」に設定します。

PowerPointの操作画面

A2サイズの場合、[幅]を42、[高さ]を59.4にて[OK]をクリックする

その他のサイズは次のとおりです。
自分の学校が作成するポスターのサイズに合わせて設定しましょう。

サイズ 高さ
A4サイズ 21cm 29.7cm
A3サイズ 29.7cm 42cm
A2サイズ 42cm 59.4cm
B4サイズ 25.7cm 36.4cm
B3サイズ 36.4cm 51.5cm
B2サイズ 51.5cm 72.8cm
大きなサイズのポスターは、スペースの関係で掲示してもらえないことがあります。特に学校の場合は掲示スペースが限られているので、大きなサイズのポスターは敬遠されがちです。駅などに掲示する場合は大きなサイズがよいと思いますが、学校などに掲示してもらう場合は、A2・A3・A4サイズがオススメです。

OK」をクリックすると、「新しいスライドサイズに拡大縮小します。…」というメッセージが表示されますが、まだなにも文字や画像を入れていない場合はどちらを選択しても構いません。とりあえずここでは、「最大化」をクリックしておきます。

PowerPointの操作画面

まだなにもデザインしていない場合はどちらを選択してもよい

画面の比率が用紙の比率と同じになりました。

PowerPointの画面

16:9の画面から用紙と同じ比率になった

PowerPointの基本操作

文字の入力

文字を入力するには、「テキストボックス」という機能を使います。

画面上部の「挿入」タブをクリックして、「テキストボックス」をクリックします。
横書きで文字を入力するには、「横書きテキストボックスの描画」を選びます。
縦書きで文字を入力するには、「縦書きテキストボックスの描画」を選びます。

PowerPointの操作画面

[挿入]ー[テキストボックス]をクリックし、横書きまたは縦書きを選ぶ

白紙の画面上をクリックすると、文字が入力できます。
入力した文字の枠を動かせば、配置も自由に決められます。

テキストボックスで文字が入力できる状態

テキストボックスで文字が入力できる状態

文字を加工する

文字のサイズを大きくしたりフォントを変えたりする場合は、
ホーム」タブにある「フォント」のエリアで変えることができます。

PowerPointの操作画面

図形の書式」タブにある「ワードアートのスタイル」エリアでは、文字の輪郭(枠線)をつけたり、文字に効果を付け加えたりできます。

PowerPointの操作画面

[図形の書式]ー[ワードアートのスタイル]で文字を装飾できる

「図形の書式」タブは、文字や図形を選択した状態のみ表示されます。「図形の書式」が表示されていない場合は、文字や図形をクリックしましょう。

画像を入れる

デジタルカメラなどで撮影した写真を使用する場合は、撮影した写真ファイルをあらかじめパソコンにコピーしておきましょう。

写真などの画像を入れる場合は、「挿入」タブの「画像」をクリックします。
あらかじめパソコンに保存れている画像を使う場合は、「このデバイス」を選びます。

PowerPointの操作画面

[挿入]ー[画像]ー[このデバイス]をクリック

挿入する画像ファイルを選び、「開く」をクリックします。
挿入した画像の配置は、マウスで自由に動かせます。

PowerPointの操作画面

挿入する画像ファイルを選択して[開く]をクリック

画像を加工する

挿入した画像が選択されている状態で、「図の形式」タブをクリックすると、画像の明るさや色味を変えたり、境界線をぼかしたりといった加工ができます。

「図の形式」の画面

「図の形式」の画面

「図の形式」タブは、画像を選択した状態のみ表示されます。「図の形式」タブが表示されていない場合は、画像をクリックしましょう。

ワンランク上のテクニック

文字の枠線を太くすると文字がつぶれてしまうのを回避する方法

PowerPointで文字の枠線(輪郭)を太くすると、文字がつぶれてしまいます。

枠線を太くして文字がつぶれてしまった例

枠線を太くして文字がつぶれてしまった例

こんなときは、テキストボックスを2つ重ねます

まずは、「文字の輪郭」の「」を太くします。この段階では文字がつぶれてしまっても大丈夫です。
むしろ、なるべく太い線にしたほうがよいです。

PowerPointの操作画面

文字の輪郭の幅を太くする

次に、この文字をコピーして貼り付けます。
「コピー」と「貼り付け」のボタンは「ホーム」タブにあります。

PowerPointの操作画面

太くした文字を選択後、[コピー]して[貼り付け]をクリック

コピーしたテキストボックスを貼り付けた結果

コピーしたテキストボックスを貼り付けた結果

新しく貼り付けたほうの文字の輪郭線の幅を「線なし」にします。

貼り付けたほうの文字の輪郭の幅を「なし」にする

貼り付けたほうの文字の輪郭の幅を「なし」にする

2つのテキストボックスを重ね合わせます
2つのテキストボックスをマウスで囲って、「図形の書式」タブの「整列」ー「上下中央揃え」、「左右中央揃え」をクリックするときれいに重なります。

2つのテキストボックスを両方選んだ状態

2つのテキストボックスを両方選んだ状態

PowerPointの操作画面

[図形の書式]ー[配置]をクリックして、「左右中央揃え」「上下中央揃え」を選ぶ

すると、文字がつぶれることなく、枠線を太くすることができます。

文字がつぶれることなく枠線を太くできた

文字がつぶれることなく枠線を太くできた

重なりを少しずらすと、立体的な文字にすることもできます。

重なりを少しずらすと立体的になる

重なりを少しずらすと立体的になる

文字と図形を重ねてみる

文字と背景が重なって見えにくいときや、情報を見やすく整理するために、文字と図形を重ねることがあります。

まずは、「挿入」タブの「図形」をクリックして、図形を入れます。

PowerPointの操作画面

[挿入]ー[図形]をクリックし、図形を挿入する

挿入した図形に重なるようにして「テキストボックス」で文字を入れます。

図形とテキストボックスを重ねる

図形とテキストボックスを重ねる

図形と文字をマウスで囲って、「図形の書式」タブの「配置」ー「上下中央揃え」、「左右中央揃え」をクリックするときれいに重なります。

PowerPointの操作画面

[図形の書式]ー[配置]をクリックして、「左右中央揃え」「上下中央揃え」を選ぶ

図形をうまく組み合わせることで、文字がぐっと見やすくなりますよ。

図形を右クリックして表示される「テキストの編集」で図形に直接文字を入れることができますが、上下左右の中央に揃わないことがあるので、図形と文字は別々に入れるのがオススメです。

端っこ注意

画面(用紙)の端っこに文字を配置すると、印刷の際に切れてしまうことがあります。
途中で切れてしまっては困る文字は画面(用紙)の端っこよりも内側に配置しましょう。
(少なくとも3mm以上内側に配置します)

文字の配置位置のNG例とOK例

文字の配置位置のNG例とOK例 端っこは印刷の際に切れてしまうのでNG

デザインの基本

ポスターデザインのアイデアやコツについては、「その2 ポスターのデザインを考えよう」や「その3 伝わるデザインのポイント」を参照してください。

PowerPointでつくるにしても、Illustratorで本格的につくるにしても、がんばって手書きでつくるにしても、大事なのは見る人を惹きつけて、正しく的確に情報を伝えることです。

みなさんがつくった定演ポスターで、たくさんのお客さんが演奏会に来てくれることを期待します。

なお、PowerPointでポスターのデザインができあがりましたら、印刷はぜひ、きらめきフォトサービスにお任せください!PDFでデータを送っていただければ、格安で印刷いたします!

【価格例】A2サイズ/コート135kg/片面4色/100部 ¥9,300〜

お知らせ

きらめきフォトサービスでは、ポスター制作・パンフレット制作・演奏会撮影(写真撮影または映像撮影)が一体となった「演奏会応援セット」「演奏会応援セットLight」を展開しています。

広報宣伝媒体の制作から写真撮影やDVD制作までを一貫して行うので、なにかと煩雑になりがちな複数の業者さんとの調整がなく、とてもスムーズです。

定期演奏会は吹奏楽部にとって一大イベント。ぜひ、きらめきフォトサービスにお手伝いさせてください!

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