【吹奏楽部の定演を応援】定演ポスターをつくろう!〜その3 伝わるデザインのポイント

この記事は約9分で読めます。

アンサンブルは合奏の基本です。
冬にアンサンブルコンテストが開催されるのは、夏のコンクールに向けて基礎力を鍛える目的もあると思います。
吹奏楽部のみなさん、今日も練習お疲れ様です。

さて、福岡県では3月に定期演奏会を実施する学校がとても多いです。
3月に定演を予定している学校は、早いところでは9〜10月頃から定演の準備を始めています。アンコンに高文連に定演……。夏のコンクールの時期とはまた違った忙しさがありますね。

福岡県の中高吹奏楽部の定期演奏会開催時期の棒グラフ

福岡県の中高吹奏楽部の定期演奏会開催時期

吹奏楽部の定期演奏会を応援すべく、定演準備に役立ちそうな情報を連載形式で紹介していきます。

※この記事にはPRリンクが含まれます。

PR

ポスターデザインのコツ

前回は、定演ポスターのデザインのアイデアを考える方法について紹介しました。

ポスターは「情報を伝える手段」です。今回は情報を正しく的確に伝えるためのデザイン=伝わるデザインについて紹介します。

目的は何?

ポスターは「何か」を伝えるものです。
何=目的」をはっきりとさせましょう。

定期演奏会のポスターの場合は、「演奏会がいつ、どこで、どんな内容で開催されるか」をお知らせするものです。

その1でも紹介したとおり、改めてポスターに掲載すべき情報を確認しておきましょう。

ターゲットは誰?

誰に」伝えたいか?
これをターゲットといいます。

伝えたい相手はどんな人?
伝える相手によって文字や配色・レイアウトなどが変わる場合があります。

小さな子どもに伝えたいなら、漢字をあまり使わずにかわいくて親しみやすいデザインに。
高齢の方に伝えたいなら、小さな文字は使わず大きくて見やすいデザインに。
老若男女問わず、多くの人に伝えたいなら、年齢や性別に関係なく受け入れてもらえるデザインに。

定期演奏会のポスターの場合は、同じ学校の先生や生徒のほか、保護者のみなさん、近隣の学校や地域の方々など、多くの人に伝える必要があります。より多くの人に伝わるデザインを考える必要があります。

主役は何?

一番伝えたいもの」は何か?
主役は堂々と目立たせましょう。

ひとくちに「定期演奏会」といっても、合唱部の定期演奏会かもしれないし、和太鼓部や箏曲部かもしれません。吹奏楽部の定期演奏会であることをアピールしたいのであれば、吹奏楽部であることをわかりやすく伝えましょう。

例えば、集合写真ではそれぞれが楽器を持って写ってみたり、演奏中の写真を使ってみたり、イラストの場合はトランペットやサックスなどのわかりやすい楽器を使うのがよいです(ファゴットやユーフォニアムなどは吹奏楽に縁のない人にとっては少しマイナーな楽器なので、伝わりづらいかもしれません)。

ジャンプ率を意識しよう

ジャンプ率とは、「大きい部分」と「小さい部分」の比率です。
伝えたい情報ほど大きくするのがセオリーです。

例えば、日付の部分のデザインで、すべての文字のサイズが同じ場合は「ジャンプ率が低い」といえます。

ジャンプ率が低い例

ジャンプ率が低い例

数字を大きくして、その他の部分は小さくすると、「ジャンプ率が高い」といえます。

ジャンプ率が高い例

ジャンプ率が高い例

日付のなかで大事なのは、数字の部分なので、伝えたい情報ほど大きくします。
大きさを変えることでメリハリが生まれ、伝えたい情報が伝わりやすくなります。

ワンランク上のデザインに

個人的な見解ですが、「デザイン」と「アート」は異なります(似ているところもたくさんあります)。

正しく情報を伝えるためにあるのが「デザイン」です。
「アート」(芸術)の要素が強すぎると、感性の違いから、情報が正しく伝わらないことがあるのです。

「デザイン」にはいくつかの法則があります。
この法則を守ることができれば、伝わりやすいデザインをつくることが可能です。

したがって、「デザイン」に美術の成績はあまり関係ありません(もちろん、美術的センスを持ち合わせていたほうがより高度なデザインを期待できます)。
絵やイラストを描くのが苦手でも、美術の成績が低くても、美術部でなくても、法則をしっかりと理解すればよいのです。

ここでは、最低限おさえておきたい、デザインの法則を4つ紹介します。

デザインの法則1〜近接

下の画像を見てください。

デザインの法則「近接」のNG例

デザインの法則「近接」のNG例

このなかで、「新発売」の商品はどれでしょうか。
商品Bかな? 商品Eだろうか? それとも全部?
いやいや、「新発売」なのは一つだけだよ、と言われたら?

このデザインだと、「新発売」がどれにかかっているのかわかりにくいです。

これを改善して、下の画像は商品Bの近くに「新発売」と表記しました。
これであれば商品Bが新発売であることがひと目でわかります。

デザインの法則「近接」のOK例

デザインの法則「近接」のOK例

このように、関連するものを近づけるのが「近接」です。

多くの定演ポスターは、日付の近くに開場時間や開演時間の表記があります。
時間は日付に関連するものなので、「近接」の法則が適用されています。

デザインの法則2〜整列

次は名刺の画像です。

デザインの法則「整列」のNG例

デザインの法則「整列」のNG例

必要な情報は書いてあるのですが、文字が左に寄っていたり、右に寄っていたり、中央にあったりして、なんだかバラバラです。見栄えがいいとはいえません。

左側に寄せるのか、右側に寄せるのか……見えない線で揃えるのが「整列」です。

デザインの法則「整列」のOK例

デザインの法則「整列」のOK例

定演ポスターをつくるときも、日時・会場・入場料などの情報を、見えない線で揃えることを意識してみてください。

デザインの法則3〜強弱

あるお店のハロウィーンセールのポップです。

デザインの法則「強弱」のNG例

デザインの法則「強弱」のNG例

すべての文字が同じサイズで、なんだかメリハリがありません。
何をいちばんアピールしたいのか、ひと目では伝わってきません。

ここでは、「30%OFF」が一番アピールしたいポイントですので、それを大きな文字にします。

デザインの法則「強弱」のOK例

デザインの法則「強弱」のOK例

このように、優先度にメリハリをつけるのが「強弱」です。
伝えたい情報ほど大きく。これが鉄則です。
先程も紹介した「ジャンプ率」も関係します。

なお、目立たせたい箇所の色を変えるという方法もありますが、
色は視力によって見え方が異なります。人によっては特定の色を認識できない場合があります。
色だけで情報の区別をするよりは、大きさや形で明確に情報の区別をしたほうが、より多くの人に伝わりやすいデザインになります。

デザインの法則4〜反復

とあるメニュー表の画像です。

デザインの法則「反復」のNG例

デザインの法則「反復」のNG例

商品の写真が右だったり、左だったり、フォントやデザインもバラバラです。
レウアウトに規則性がないと、見る人にとってはとても負担なのです。

下の画像のように、商品写真は左側に統一、フォントやデザインも統一するようにすれば、同じことが繰り返されているので、見る人にとっては負担は少なくなります。

デザインの法則「反復」のOK例

デザインの法則「反復」のOK例

このように、同じデザインを繰り返すのが「反復」です。

ポスターをなにで作る?

デザインの方向性やデザイン案がかたまってきたら、いよいよポスターの作成です。
みなさんの学校は、ポスターを何でつくっていますか?

次回は、いろいろなツールを活用してポスターを作成する方法を紹介します

お知らせ

きらめきフォトサービスでは、ポスター制作・パンフレット制作・演奏会撮影(写真撮影または映像撮影)が一体となった「演奏会応援セット」「演奏会応援セットLight」を展開しています。

広報宣伝媒体の制作から写真撮影やDVD制作までを一貫して行うので、なにかと煩雑になりがちな複数の業者さんとの調整がなく、とてもスムーズです。

定期演奏会は吹奏楽部にとって一大イベント。ぜひ、きらめきフォトサービスにお手伝いさせてください!

PR

コメント

タイトルとURLをコピーしました