【用語解説】解像度とは

この記事は約6分で読めます。

こんにちは。きらめきフォトサービス代表のヤスタケです。

気まぐれな投稿になると思いますが、写真や映像に関する用語を解説する記事を書いてみようかなと思います。

私は元高校教員で、情報という教科を担当していました。内容的に情報の授業で取り扱っていたものをベースにしているので、もしかしたら高校生の皆さんにとっては、今年から始まった「情報I」の学習の参考になることがあるかも!?

今回は、画像の「解像度」について解説します。

PR

デジタル画像のしくみ

ここに1枚のデジタル画像があります。

デジタル画像のサンプル

デジタル画像のサンプル

これを画面上でぐーっと拡大してみると、色のついた小さな四角のあつまりであることがわかります。この一つひとつの四角が画素(ピクセル)と呼ばれるものです。

画素の例

「画素(ピクセル)」の例

画素は、画像を構成する最小単位です。それぞれ色の異なる画素をたくさん敷き詰めることで1枚の画像を表現しています。超・超・細かいモザイクアートみたいなものですね。

解像度と画素の関係

1枚の画像における画素の数が多ければ、なめらかできれいな画像を表現できます。一方、画素の数が少なければ、粗い画像になってしまいます。

解像度と画素数の関係

画素数が多いと解像度が高く、画素数が少ないと解像度が低い

このように、1枚の画像の中にどれだけの数の画素があるかをあらわすものが「解像度」です。

つまり、

  • 画素数が多い=解像度が高い
  • 画素数が少ない=解像度が低い

となります。

解像度は横の画素数×縦の画素数であらわします。たとえば、横に1920画素、縦に1280画素あれば、「1920×1280=245万7600」となり、この画像の解像度は、245万7600画素です。

画素数の計算

横×縦の画素数が解像度

デジタルカメラの性能をあらわすのによく「○○○万画素」と表示されていますが、これは1枚の写真を何個の画素を使って表現しているのかということです。「2000万画素」であれば、1枚の写真を2000万個の画素を使って表現します。画素数が多ければ多いほど、高精細な写真を表現できます

iPhoneカメラの画素数

iPhoneカメラで撮影した写真を例にします。

iPhoneカメラの仕様には、「12MP広角カメラ」と表記されています。「MP」とはメガピクセルのことで、これが写真1枚あたりの画素数になります。M(メガ)は106(=100万)をあらわす接頭語です。P(ピクセル)は画素のことです。

iPhoneで撮影した写真

iPhoneカメラで撮影した写真の画素数

たとえば、iPhoneカメラで撮影した写真の情報を見てみると、「12MP・4032 x 3024」となっています。「横4032画素(ピクセル)×縦3024画素(ピクセル)」で表現されています。これを計算すると、「4032×3024=1219万2768画素(ピクセル)」です。M(メガ)は100万のことなので、1200万÷100万=12です。つまり、約1200万画素=12MPとなります。

デジタル画像は拡大に弱い

デジタル画像は拡大して引き伸ばすと、画素の形が目立つようになります。

デジタル画像を拡大した例

デジタル画像を拡大した例

もともと少ない画素数で表現してあった画像を引き伸ばしたところで、新しい画素はつくれません。そのため、解像度が低い画像を大きく引き伸ばして使おうとすると、粗い画像になってしまいます。

ただ、画像を縮小するぶんには、拡大するときほど粗い画像にはなりません。一つひとつの画素の大きさを小さくすればいいだけなので、画像のなめらかさはそこまで違和感はありません(縮小の仕方によっては粗くなってしまいますが)。

そのため、デジタル画像を利用するときは、最終的な利用形態よりも大きめのサイズの画像を用意しておいたほうが、きれいな加工がしやすくなります。

印刷はdpiという考え方

プリンターやイメージスキャナの解像度をあらあす単位には、dpiが用いられます。dpiとは、dot per inchiの頭文字をとったもので、1インチあたりにドットがいくつあるかをあらわす単位です。なお、1インチは2.54cmです。

dpiについて

dpiは1インチにいくつのドットがあるか

たとえば、「72dpi」であれば、1インチあたり72個のドットで表現します。「300dpi」であれば、1インチあたり300個のドットで表現します。デジタル画像の解像度の考え方と同じで、1インチあたりのドットの数が多ければ多いほど、きれいでなめらかな表現が可能になります。

つまり、

  • dpiが大きい=解像度が高い
  • dpiが小さい=解像度が低い

となります。

印刷の場合、きれいでなめらかな表現を得るためには、300dpi以上が必要とされています。

72dpiと300dpiの比較

dpiの違いによる表現の差

上の画像は、同じ写真を72dpiと300dpiで表現したものです。A4サイズの紙に印刷することを前提で画像の大きさを揃えました。72dpiの方が少し粗い表現になっています。これがこのまま印刷されていくので、やはり300dpi以上は必要です(小さく印刷するぶんには気にならないかもしれませんが)。

多くの場合、画面表示用途は72dpi、印刷用途は300dpi以上とされています。

写真をプリントするなら高解像度のものを

デジタルカメラやスマートフォンのカメラで撮影した写真を、画面上で楽しむだけなら解像度はあまり気にならないかもしれません。

これを家庭のインクジェットプリンターで印刷したり、街の写真屋さんやコンビニなどでプリントしたりしようと思ったら、なるべく高解像度の写真を用意したほうが、なめらかできれいな写真を楽しむことができます。街の写真屋さんがいくら高機能・高性能なプリント機を使っているといっても、もともとの解像度が低いとどうにもなりません。写真をプリントするなら高解像度のものを用意しましょう。

まとめ

  • 解像度は画像に使われている画素数
  • 画素数が多いほど解像度が高くなる(きれいな画像になる)
  • 印刷の解像度はdpiという単位が使われる
きらめきフォトサービス
福岡県の部活動を中心としたスクールフォト撮影事業を展開する、きらめきフォトサービス



コメント

タイトルとURLをコピーしました